レイキについて調べていると、「チャクラ」という言葉を頻繁に見かけます。虹色に彩られた7つのチャクラの図とともに、「レイキでチャクラを開く」「チャクラごとに手を当てる」といった説明がなされているのを、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、これまでこのブログで「龍」「神・天使」「パワーストーン」を取り上げた際と同じように、この点についてもよくよく調べてみると、一般的なイメージとは異なる事実が見えてきました。
そこで今回は、チャクラとレイキの本当の関係についてお伝えします。この記事を読むことで
- チャクラとはそもそも何か
- レイキとチャクラは、本来同じものだったのか
- チャクラの概念がレイキに取り入れられた経緯
- チャクラという概念とどう向き合えばいいのか
といった内容がわかるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。
チャクラとは何か
チャクラとは、インドの伝統的な思想(ヨガや密教などの源流にある考え方)に由来する概念で、身体の中心線に沿って存在するとされるエネルギーの出入り口を指します。
一般的には、以下の7つのチャクラが紹介されることが多く、それぞれに対応する位置と色が割り当てられています。
| チャクラ | 位置 | 色 |
|---|---|---|
| 第1チャクラ | 尾骨・会陰のあたり | 赤 |
| 第2チャクラ | 丹田・骨盤の中央 | オレンジ |
| 第3チャクラ | みぞおち | 黄 |
| 第4チャクラ | 胸骨 | 緑 |
| 第5チャクラ | のど | 青 |
| 第6チャクラ | 眉間 | 藍 |
| 第7チャクラ | 頭頂 | 紫 |
各チャクラは、それぞれ特定の身体機能や精神状態と結びついているとされ、チャクラのバランスが崩れると、対応する部位や感情面に不調が現れると考えられています。

レイキとチャクラは、本来同じものだったのか
「レイキとチャクラは、本来どういう関係にあるのか」という疑問についてお伝えします。結論から言うとチャクラの概念は、臼井甕男氏が創始した本来のレイキ(臼井式レイキ)には含まれていません。
チャクラと虹の7色を結びつける考え方は伝統的なインド思想そのものというより、近代神智学(19〜20世紀にかけて欧米で広まった、東西の宗教・哲学を統合しようとした思想運動)の流れの中で、20世紀に新しく考案されたものだとされています。
神智学は、19世紀にブラヴァツキー夫人ことヘレナ・P・ブラヴァツキーが唱導した心霊主義、なかでも彼女とヘンリー・スティール・オルコットが創設した神智学協会(Theosophical Society、1875年創設)に端を発する、古代の忘れられた「叡智」の再発見と「普遍宗教」の確立を目指す運動とその教義を指す。
(中略)西洋と東洋の智の融合を目指す神智学は、のちのアメリカのニューエイジ運動、大衆的オカルティズムの起源となった。
この解釈は、その後ニューエイジ思想やオーラソーマなどのカラーセラピーとも親和性を持ちながら、欧米のオカルティズム・ニューエイジ文化全体に広く浸透していきました。レイキが海外で発展していったタイミングは、まさにこうしたチャクラ解釈が欧米で広く浸透していた時期と重なります。
そのため、レイキがアメリカを中心に発展していく中で、当時すでに一般的だったチャクラの概念が、レイキの技法や説明の中に自然と取り込まれていった、という流れが見えてきます。実際、レイキと同じくインドの伝統思想を導入した系統も存在するなど、海外で発展したレイキには、チャクラをはじめとしたインド由来の概念が組み込まれる例が複数見られます。
ただ、一説では臼井甕男氏の弟子にあたる林忠次郎氏が靈氣療法を改良する最中でチャクラを意識したエネルギー・ポジションを設定し、その教えが高田はわよ氏に継承されたとも言われています。
いずれにせよ西洋式レイキでは、基本のハンドポジションがチャクラの位置と対応づけられて説明されることも多く、実践的にも深く組み込まれています。
つまり、「レイキ=チャクラを扱うもの」というのはレイキの発祥当初からの姿ではなく、後から加わっていった側面だということです。

チャクラにレイキを流すとどうなるとされているか
由来を確認したところで、実際に西洋式レイキの実践でどう扱われているのかも見ておきます。
西洋式レイキでは、各チャクラに手を当ててエネルギーを流すことで、対応する心身の状態が整うと考えられています。代表的な対応関係は、以下のように紹介されています。
| チャクラ | 位置 | 整うとされる状態 |
|---|---|---|
| 第1チャクラ | 尾骨・会陰 | 落ち着き、気力の持続 |
| 第2チャクラ | 丹田・骨盤 | 自己信頼、他者や価値観の受容 |
| 第3チャクラ | みぞおち | 自己肯定感、自信 |
| 第4チャクラ | 胸骨 | 愛情表現、他者との調和 |
| 第5チャクラ | のど | 自己表現、コミュニケーション |
| 第6チャクラ | 眉間 | 直感力、思考の整理 |
| 第7チャクラ | 頭頂 | 精神性、大きな視点で物事を捉える力 |
実践の方法としては、気になる部位に対応するチャクラ一箇所に絞って手を当てる方法と、第1チャクラから第7チャクラへ順番に手を当てていく方法の、大きく2種類が紹介されています。西洋式レイキでは、「どこか一つだけが極端に強くなるのではなく、7つのチャクラ全体が調和することが大切」という考え方が基本になっています。
ただし、ここでもお伝えしておきたいのはこうした対応関係や効果は、西洋式レイキという一つの体系の中で語られているものであり、科学的に実証されたものではないという点です。「〇〇チャクラに流すと〇〇が改善する」という説明を見かけても、断定的な効果として受け取るのではなく、一つの体系の中の解釈として理解しておくことをお勧めします。
科学的な実証データが十分揃うまでは、チャクラへのレイキはパワーストーンの記事でもお伝えしたプラセボ効果と一旦捉え、チャクラの概念を共有する者同士で確認し合うものと押さえておきましょう。

科学はチャクラをどう捉えているか
もう少し詳しく、科学的な立場についても触れておきます。
チャクラそのものは、解剖学的に確認されている実体ではありません。 チャクラに類する代替医療的な概念は、疑似科学を扱う学術的な整理の中でも、「効果的な治療法であることを説得力をもって実証していない」と位置づけられているのが実情です。
一方で、区別して理解しておくべき、いくつかの”周辺の事実”もあります。
- チャクラの位置と、神経叢(自律神経が集中する部位)や内分泌腺の位置が、ある程度重なって見えるという指摘はあります。ただしこれは「位置が近い」という指摘にとどまり、チャクラという概念そのものが医学的に実証されたことを意味するわけではありません。
- 瞑想やマインドフルネスなど、チャクラを意識する際に伴う呼吸法・リラックスそのものには、自律神経を整える効果が医学的に確認されています。ただしこれは、あくまで「呼吸法・リラックス法の効果」であり、「チャクラという概念の効果」として証明されたものではありません。
つまり、「チャクラという概念そのもの」と「チャクラを意識する際に行う呼吸法やリラックスの効果」は切り分けて考える必要があるというのが、誠実な整理の仕方だと考えています。
「氣は情報でできている」という以前の考察記事でもお伝えした通り、科学的に検証できる部分と、まだ検証されていない部分を混同しないという姿勢はチャクラについても変わりません。

なぜこの違いを知っておく必要があるのか
「じゃあチャクラの概念は間違いなのか」というと、そういう話でもありません。西洋式レイキという一つの系統の中で発展し、実践されてきた歴史がある以上、それもまた一つの体系として尊重されるべきものです。
ただし、これまでこのブログで繰り返しお伝えしてきた「内氣を混ぜない」という視点に立つと、次のことは知っておいていただきたいと思います。
- チャクラは、本来レイキとは別の思想体系(インド思想・近代神智学)に由来するものである
- 「レイキ=チャクラを整えるもの」と無意識に思い込んでしまうと、レイキ本来の姿と後から付加された解釈の区別がつかなくなる
「龍」「神・天使」「パワーストーン」の記事でもお伝えしてきた通り、それぞれの概念の由来を正しく理解したうえで向き合うことが、誤解や混乱を避けるための第一歩です。
チャクラについても同様で、「これは西洋式レイキの中で発展した解釈である」と知ったうえで扱うのと、由来を知らないまま「レイキとはこういうものだ」と思い込んでしまうのとでは、レイキそのものへの理解の深さが変わってきます。

【所感】私自身はチャクラをどう捉えているか
ここまでは一般的なレイキとチャクラについて解説しました。それを踏まえた上で私自身がチャクラをどう捉えているかについてお話ししていきます。
まず肝心な事として、今回の件に限らず「科学が証明できていない=存在しない」ではないという点を押さえておく必要があります。科学はその性質上、自然現象より先に発生し得ない(科学は自然現象を観測して初めてその法則性を導き出せる)ため、今現在科学が証明していないとしても、それは直ちに存在の否定にはならないのです。
しかし同時に科学が証明していない以上、チャクラはその概念を共有する者同士で扱うのが適切と言えます。
実際にレイキをチャクラへ流してみると
一方で、レイキをチャクラへ流した際にエネルギー反応(ヒビキ)があることは、レイキヒーラーであれば感じる機会も多いでしょう。その部位が象徴するものと事前に確認した本人の訴えが概ね一致することも、経験上数多くあります。
私が実際にヒーリングした例では、お会いした瞬間から喉が黒くかすんでいるように見え、お話を伺うと、とても快活に話されていながら「どこか無理をしている」印象がありました。ヒーリングを始めると喉への吸い付き感(ヒビキ)が強く出て、その方はむせ始めました。
3〜5分後にその反応は弱まり、黒いモヤのようなものも見えなくなります。むせも治り、体調を確認すると「大丈夫です、何でかわからないけど急に咳き込みました」とおっしゃられました。ヒーリング後に改めて話を伺うと「すごいスッキリしました。息がしやすい感じがします」と、お会いした時よりも澄んだトーンで話されていました。
この他にも、元気がない方には第1〜第3チャクラにレイキを流すと表情が明るくなる方がいたり、心配症の方の第4チャクラへ10分前後レイキを流すことで「気が楽になった」との感想をいただいたりと、レイキとチャクラの関連性を示唆する事象が度々起きています。
その為、『情報』としては「チャクラは現状プラセボ効果を期待するもの」とお伝えしますが、個人の『体験』としては「チャクラへのヒーリングは(チャクラの情報をきちんと押さえているのであれば)有用かもしれない」と述べます。

第6チャクラ(サードアイ)について
レイキを始めとしたヒーリングを続けていくと、お客様から「第三の目(サードアイ)」に関する話をお聞きしたり、尋ねられたりすることがあります。
第三の目、サードアイとは眉間の奥に位置するエネルギーの中心にあり、直感力、ひらめき、物事の本質を見抜く洞察力を司ると言われています。そのため第6チャクラにレイキを流すことでサードアイが開く(覚醒する)ことを期待される方もいます。
「レイキでサードアイが開く」といった話は、サードアイという概念がスピリチュアルの文脈である為、答えはありません。サードアイが開いたことを証明するためには
・レイキヒーラー、クライアントともに「サードアイに関する同じ水準の情報」を共有している
・レイキヒーラーがサードアイを認識できる
・レイキによってサードアイを開く技術がある
・サードアイが開いたことをクライアントが認識でき、開く前後の差を感じ取れる
これらの条件を余すことなく満たす必要があります。しかし、レイキの文脈において「サードアイを開く」といった内容の教えはなく、仮に「レイキでサードアイを開ける」という方がいるなら、それはレイキとは別の技術で「開いた」と考えられます。
私自身、サードアイを知る人から「サードアイが開いていますね」と言われることが度々ありますが、2024年12月末まではサードアイについて意識していませんでした。レイキとは別の文脈でサードアイを深く知ることになりましたが、仕組みを理解して尚、「レイキでサードアイを開く」という考え方ではなかなか厳しいと思います。

「サードアイを開く」のは良いことばかりではない
また、「サードアイは無闇に開かない方がいい」ということもお伝えしておきます。
なにしろ直感力、ひらめき、物事の本質を見抜く洞察力というものは「あればあるだけ良い」という類のものではありません。情報を察知することで、かえって人の本意やトラブルになりそうな現象に人より先に気づくことになります。
それらに気づいた時、あなたには人の感情を取り持ったり、トラブルが起きる前に防いだりして「良い環境」を築くことも可能です。しかしその環境は他の人が認識できないものであり、あなたの活躍は誰にも気づかれないどころか
「何を言ってるの?」
「何でそんなことをしてるの?」
と、察するが故に不当に扱われる可能性もあるからです。
加えて人の本意とは時に悪意であり、その昏い感情に充てられて自分の気持ちが落ち込んだり体調を崩したりすることもあります。サードアイを開いて物事を察しやすくなった結果、あなた自身が傷つくことも十分あり得るのです。
そのため、サードアイは無闇に開くものではなく、何かしらの縁でサードアイを開くのだとしても、同時に「閉じる方法」を教えてくれる方から学ぶのが良いでしょう。

【まとめ】チャクラは「レイキの一部」ではなく「後から加わった解釈」
今回は、チャクラとレイキの本当の関係について解説してきました。
【今回のポイント】
- チャクラは、インド思想に由来し、近代神智学の流れの中で虹の7色と結びつけられた概念
- 本来の臼井式レイキには、チャクラの概念は含まれていなかった
- チャクラとレイキが結びつけられたのは、西洋式レイキが発展する過程においてである
- チャクラの概念自体を否定するものではないが、由来を知ったうえで向き合うことが大切
「レイキ=チャクラ」というイメージが広く浸透している分、この事実は意外に感じられたかもしれません。ですが、これもまた「レイキの目利き」の一つです。何が本来のレイキで、何が後から加わった解釈なのかを知ることは、レイキと誠実に向き合ううえで欠かせない視点だと考えています。
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