前回、親の介護で感じる「どうして私が」という怒りについて、レイキの五戒「今日だけは怒るな」からお伝えしました。「レイキ×介護」の3本目となる今回はもう一つ大きな感情『心配』について取り上げます。
「この先、どうなってしまうんだろう」
「もし何かあったら」
親の介護をしているとこうした心配が頭から離れなくなることがあります。今回は介護でなぜ心配が募りやすいのか、そしてレイキの五戒「今日だけは心配すな」に込められた考え方についてお伝えします。
この記事を読むことで
- 親の介護で心配が募りやすい理由
- レイキの五戒「今日だけは心配すな」に込められた意味
- 心配を完全になくすのではなく、付き合っていくための視点
といった内容がわかるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。
介護における心配は、なぜこんなに大きくなるのか
介護をしていると心配は次から次へと湧いてきます。「一人にして大丈夫だろうか」「症状が急に悪化したらどうしよう」「この生活はいつまで続くのだろう」。こうした心配の多くには共通する構造があります。
それは「終わりが見えないこと」と「自分の力ではコントロールできないこと」の2つです。
介護はいつまで続くのか見通しが立てにくい営みです。先の見えない不安は実際の負担以上に、心を疲弊させる力を持っています。加えて親の体調や病状の進み方は、こちらの努力だけでどうにかなるものではありません。
コントロールできないものを、なんとかコントロールしようと頭の中で考え続けてしまう。これが介護における心配が膨らみやすい大きな理由です。

また、情報が少ないことも心配を大きくします。「この先どうなるか分からない」という漠然とした不安は実態以上に大きく感じられやすいものです。特に、介護保険サービスをまだ利用していない段階では「何から手をつければいいのか分からない」という不安そのものが心配を増幅させる要因になります。
介護・福祉歴15年の視点からお伝えすると、こうした「手続きが分からない」ことへの不安は流れを知るだけで大きく軽減できます。
家族の介護が必要になった際はまず本人の状況を確認し、地域包括支援センターへ相談したうえで、介護保険の申請・認定調査を経て、ケアマネジャーとケアプランを決めていく、という一連の流れがあります。
私が運営するもう一つのブログでも、介護サービスを始めるまでの具体的な流れについて詳しくまとめていますので、「何から始めればいいか分からない」という段階の方は、あわせて参考にしていただければと思います。
漠然とした不安と、具体的な手続きへの不安は、実は性質が異なります。後者は「情報を得る」という行動で軽くできる部分が多いので、心配の中身を分けて捉えることが、次にお伝えする内容にもつながっていきます。

レイキの五戒「今日だけは心配すな」に込められた意味
ここで、前回もご紹介したレイキの五戒を、あらためて振り返ります。
今日だけは
怒るな
心配すな
感謝して
業をはげめ
人に親切に
この教えは、レイキの創始者・臼井甕男氏が、「人間は心を変えなければ、本当に元気にはならない」という考えから遺したとされるものです。
「心配するな」ではなく「今日だけは心配すな」
ここで大切なのは「心配するな」という禁止の言葉ではなく「今日だけは」という言葉が前に置かれていることです。
将来に対する心配を完全になくすことは簡単ではありません。「一切心配してはいけない」と言われても、それ自体がプレッシャーになってしまいます。特に介護のように先の見通しが立てにくい状況では、「一生心配するな」という言葉はかえって重荷になりかねません。
そのため、「今日だけは」という言葉には
「明日はまた心配してしまうかもしれない。でも、今日という一日だけは、少し手放してみよう」
という余白を持たせた優しさが込められています。継続を強いる戒めではなく「今、ここ」に意識を戻すための、やさしいスイッチとして機能する言葉なのです。
心配は「今できること」と「今は考えても仕方のないこと」に分けられる
介護における心配をもう少し実践的に扱うための視点もご紹介します。それは「今すぐ何とかできること」と「今は考えても仕方のないこと」を分けて考えるという方法です。
たとえば「将来、症状がどう進行するか」という心配は、今この瞬間に考え続けたところで答えが出るものではありません。一方で「今日の体調を確認する」「今日必要な準備をする」「まだ相談していないなら、地域包括支援センターに連絡してみる」ということは、今すぐ取り組める行動です。
心配の中身を分解し、「今日、自分にできること」だけに意識を向け直す。これはまさに「今日だけは心配すな」という五戒の教えを、日々の介護の中で実践する一つの方法だと言えます。

心配を感じている自分を、まず受け止める
ここでお伝えしたいのは、心配を感じてしまう自分を責める必要はないということです。
心配するのはそれだけ親のことを大切に思っている証でもあります。「心配しないようにしよう」と無理に感情を抑え込むのではなく、「今、心配しているんだな」と一度受け止めたうえで「今日だけは」と切り替えていく。そのくらいの気持ちで、ちょうどよいのではないかと思います。
そして前回もお伝えした通り、一人で抱え込みすぎないことが何より大切です。ケアマネジャーへの相談や地域包括支援センターの活用は、心配という感情と上手に付き合っていくための有効な手段の一つです。

【まとめ】「今日だけは」という言葉が、心配とのちょうどいい距離を作る
今回は親の介護で感じる「心配」と、レイキの五戒「今日だけは心配すな」から見えてくる向き合い方についてお伝えしました。
【今回のポイント】
- 介護の心配は「終わりが見えないこと」「コントロールできないこと」から大きくなりやすい
- 情報を得ることで漠然とした不安の輪郭がはっきりし、軽くなることがある
- 「今日だけは」という言葉には継続を強いず、今この瞬間に意識を戻す優しさが込められている
- 心配を「今できること」と「今は考えても仕方のないこと」に分けることが実践的な向き合い方になる
- 心配してしまう自分を責めず、一人で抱え込まないことが大切
心配は完全になくすべきものではなく、うまく付き合っていくものなのかもしれません。「今日だけは」という五戒の言葉が、心配との程よい距離感を見つける手助けになれば幸いです。
[付記]レイキと介護についてより深く知りたい方へ
今回の記事を読んでレイキや介護についてより深く知りたくなった方へ、以下を御案内します。
【レイキを深めたい方へ】
レイキをより深く知りたい方には、レイキに関して努めて科学的・論理的に情報をまとめた自著『氣付きと癒しのレイキ -次にわたしが選ぶヒーリング』がお勧めです。
レイキヒーリングにおいて重要なのはレイキの知識とレイキを扱う感覚です。そのどちらもが偏らないように記された本となります。どのような内容かを先に知りたい方はこちらの記事を参照してください。
【介護を深めたい方へ】
介護を深めたい方には、私の介護ブログや自著『お互いにありのままでいられる「想い紡ぐ介護」への招待』がお勧めです。介護現場で15年積み重ねてきた知識・哲学を余すことなく記した内容となっています。
介護の本質とは「『生命の価値』の保障」であり、その生命が現代社会でどのように扱われているか。それを受けて私たちはこれから何をすべきか。自分や大切な人々、次の世代をどのように介け護るのか。その内容を先に知りたい方はこちらの記事を参照にしてください。
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